贈れなかったお花の話
新型コロナウイルスの影響を受け、推しの舞台が中止になりました。
東京公演で出す予定だったお花の立て札を、ここで公開しておこうと思います。
推しは、名前に「輝」の文字を持っている人。
「客席から見るあなたは、こんなにも輝いているよ」ということを伝えたくて、初めて出すお花は絶対にキラキラにしようとずっと前から決めていました。
推しは何かと星に関する作品やキャラクターに縁があるので、夜空をイメージしたキラキラです。
「あなたは私にとってのお星様のような存在です」という思いや、星に「公演が無事に成功しますように」という願いをかける意味も込めて、こんなデザインで作ってみました。
舞台の事前情報は少なかったのですが、舞台の要素も絶対に入れたかった。そのため、今回は舞台の名前をボードに切り抜いて、それぞれ文字をロゴの色に合わせて装飾…という形でそれを表現しました。
「今の私に出来る全力で、エールを送ろう」
そんな思いから、初めてのお花を贈る準備を、ワクワクしながら進めていました。
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前述のとおり、初めて祝い花を贈ろうと準備していました。初めてお花を出そうとするくらいには、楽しみにしていた公演です。
ダンスで物語を進めていく表現とか、私には未知の世界でそれはもうすごくすごく、楽しみでした。
あと色々なきっかけで個人的に考えたこともあり、「後悔しないように、俳優オタクとしてやってみたい事はちゃんとやっていこう」と決意して、フラスタを贈る準備をしていました。
ドキドキしながら初めて公式にお花可否の問い合わせメールを送り、お花屋さんに連絡を取り、デザインの打ち合わせ。平日はチケットとお花の資金集めのために残業を頑張り、休日は立て札制作に費やす…
こんな日々を送っていたものだから、どうしたって悲しいし悔しい。きっと素敵なお花を贈れるはずだったのにな。
どうしてよりによって中止になってしまうのが、初めてお花を出そうと決めた公演なんだろう。
だけど私でこんなに悔しいんだったら、この日のために時間も体力も全て注いできた推しはもっともっと、私の500倍悔しいんだろうな。稽古頑張ってきたキャストは、悲しいんだろうな。中止を決断した公式も、苦しいんだろうな。
仕方ないのは分かっているし、誰も悪くない。わかってる。だけどただ…観たかったな。…楽しみだったな。
観たかったなあ…。
「いつか必ず」って推しも言ってくれているから、私はそのいつかを期待して待っていてもいい?
その時にはまた、往生際悪く諦め悪く、私に出来る「全力のエール」をお花という綺麗な形に変えて、贈ってもいいかな。
私はただのオタクだからなんの力も持っていなくて、何もできないけれど、「いつか」の日が来たら…その時はきっと、笑顔で素敵なものを贈り届けるよ。
ただ今は…少しだけ泣いてしまうことを許してね。